悪質なSEO業者の見分け方と良質なSEO業者の選び方

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「検索順位確約」「成果保証」を約束するものの、成果向上にはつながらない悪質なSEO業者の見分け方を解説。失敗しない優良なSEO業者の選び方をまとめました。
この記事は、専門的な用語の解説も含まれることから、じっくり読むコンテンツとなっています。目次機能をご活用いただきながら、ゆっくりと読んでいただけましたら幸いです。

はじめに

こんにちは。
「Web研究ナビ研究室」の室長、クリエイトアコードです。

残念ながら、今でも悪質なSEO業者の根絶には至っていないのが実情です……。
良いSEO業者についての選び方が広まることで、悪質なSEO業者の根絶に至ってほしいと願っています。

そのため、今回は、SEO業者の選び方についてのお話をしようと思います。

2014年から、ホームページ(Webサイト)制作とSEO(検索エンジン最適化)、SEM(検索エンジンマーケティング)に取り組んできてた個人事業主であるクリエイトアコードが、SEOについて依頼するときに「こういう業者には依頼しない!」「こういう業者に依頼したい!」と思うことをまとめました。

この記事により、「SEO業者に高いお金を払って失敗した……!」「成果を確約すると言われたから高いお金を出したのに成果が出なかった……」と悔しい思いをしてしまう方が少しでも減り、適切にSEOの対応ができるようになる一助になれば、嬉しく思います。

1.まず先に「悪質なSEO業者の見分け方」を知る

良いSEO業者の選び方を語るのが一番早く情報として得られると分かっていますが、悪い業者の見分け方を知る方がトラブルが防ぎやすいと考えています。
そのため、悪質なSEO業者の見分け方から、説明したいと考えています。
悪質な業者として書いている内容に当てはまっている業者は選ばないようにご注意ください!

(1)成果の確約をしてくる業者

真っ当なSEO業者は「Googleの検索エンジンのアルゴリズム(システムの計算方法、処理手順)が全公開されているわけではないこと、Google側で起こる不具合やアルゴリズムの変更に伴う影響があることを知っているからこそ、対策しても絶対に効果を保証できるものだとは思っていないので、成果の確約は怖くてできない」はずです。
(対応コストがかかっているのに成果を確約してもうまくいかなかったとき、返金だけならず、損害賠償請求が来て支払う必要があり、リスクがあると考えられるため)

過去の実績に基づいて成果が出るという自信はあっても、前述のように検索結果から除外されたり順位の下落が起こる可能性があるのを知っているため、少なくとも、「確実」「100%」といったような表現は避けるはずです。

仮に、これらをアピールしている業者がいたとします。
その業者は「ユーザーが望むキーワードと実際の商品やサービスに一致するキーワードで成果を目指すために行動してくれるわけではない(例:絶対に一位になり得る長いキーワードだけどユーザーは思い至らないであろうキーワードで1位を目指す)可能性が高い」と考えていいでしょう。くれぐれも、お気をつけください。

気になったとき、こういう質問をしてみて

「どのキーワードで1位を目指すのか? そのキーワードでどれくらいの流入数が見込めるのか?」
真っ当なSEO業者であれば、調べた上で流入数も含めてきちんと回答してくれるはずです。
キーワードの難易度によっては「1位」という表現は使わないかもしれません。

なお、キーワードを教えてくれたけど、流入数は教えてくれなかったとき、「月間検索ボリューム数」を調べることができるツールがありますので、調べてみると良いでしょう。競合の強さは分からなくても、月間検索ボリューム数があまりにも少なければ、注意した方が良いです。
月間検索ボリューム数が絶対というわけではありませんが、少ないということは流入数も「塵も積もれば山となる」という状態ですので、「もっと流入数が増やせるはずだ」と期待をしていると、そのギャップに驚くと思います。

(2)記事の大量生産をするところ(AIの使用は問わず。やり方が悪ければダメ)

一昔前は通用した「コンテンツの大量生産」の手法は、検索結果に登録されるページは品質の低いページが除外される傾向にありますので、今となっては、費用対効果が落ちてしまうやり方です。

検索順位の上位を目指し、ホームページ(Webページ)への流入を増やすためにやることがたくさんあること、情報の質(発信者の信用度・信頼度やユーザーが体験したことの共有)も求められていることから見ても、コンテンツの大量生産の対応コストはそれなりにかかることが分かりますし、「すべての記事で成果が出ないことがある」のであれば、費用対効果としては高いとは言えません。

つまり、「精鋭で狙い撃ちにする」ならともかく「下手な鉄砲も数撃てば当たる」手法は、今のやり方には合っていないことが分かるはずなのに今も続けているということは、「知識と技術のアップデートができておらず、お客さまのご予算や利益を度外視してしまっている、質の悪いSEO業者」とみなされても文句は言えないということになります。

でも、必ずしも、悪い業者であるとは言えない……

AIの活用で記事を作成する負担は軽減されていること、精鋭で狙い撃ちの精鋭部隊をたくさん用意できる場合もあり、それらは結果的に「コンテンツの大量生産」につながりますので、この方法で適切に品質の高い記事を用意して対応している業者については問題ありません。見極めが難しいかもしれませんが、コンテンツの作成方法や対応方針についてきちんと説明があるところは、相談する価値はあると考えます。

(3)有料リンクの販売をしているところ(有料リンク自体は悪くない。真っ当な被リンクや相互リンクの営業は除く)

大分減ったはずなのですが、Googleのガイドライン違反、ユーザーにとって有益な情報を提供できないような行為を行うSEO業者は残念ながらまだいるようです……。

主な手法としては「キーワードの乱用(不自然にたくさんキーワードを配置する)」「隠しテキスト」「評価の高い他サイトのコンテンツを流用して検索結果上位を狙う行為(コピーコンテンツ)」や「量産したサイトを利用して被リンクを意図的に獲得する(自作自演リンク)」などがありますが、これらの行為は、インターネット、検索エンジンの質の低下にもつながる特に悪質な行為であると言えるでしょう。

今ではGoogle側で適切に対処できるようになってきましたが、中にはすり抜けてしまうものもあることは否定できかねますし、その後で真っ当なやり方に直しても、評価がなかなか回復しなくなってしまうほどの質の低下にもつながりかねない違反行為ですので、これらの不正行為をしているところには絶対に依頼しないよう、くれぐれも、ご注意ください。

なお、有料リンク自体が悪いわけではないのですが、有料リンクは、自然発生したリンクではないため、ページの重要度を評価するときに悪影響を及ぼす可能性があるとされています。そのため、有料リンクを貼りたい場合は、検索順位に影響を与えないように適切に設定する必要があります。(参考ページ:Google Search Central Blog:有料リンクについて

検索エンジンに影響を与えないよう、適切に有料リンクを貼った場合はどうなるの?

ガイドラインに従い、検索エンジンに影響を与えないよう、適切に有料リンクを貼ったとしても、検索順位に影響がほぼないため、費用対効果としては期待ができないと判断して良いと存じます。

ただ、有名な方に有料で記事を書いていただく(紹介いただく)ことで、有名な方の記事を読んだ方からのサービスの利用または商品の購入等の利益向上に直結することが増えることは考えられますので、

被リンクの営業について

被リンクの営業についても触れておきます。
被リンクの営業に関しては、良質なWebページ同士を引き合わせるための「被リンクの営業代行費用」としてのお金はかかりますが、この行為自体は悪質とは限りません。

被リンクの営業の具体的な手法としては、メール・電話・お問い合わせフォーム・SNSのDMから、寄稿記事・記事間での相互紹介・インタビューや事例記事の作成などを提案(営業)してお客さまのサイトの被リンクを得ることです。
もちろん、インターネットを汚染することを避けるためにも、お互いにとって「本当に有益な情報を紹介する」ことが良いと言えますし、被リンクも「お客さま」または「関連のあるところ」からもらった方が良いと言えます。
だからこそ、「本当にお互いにとって有益な情報を共有できるのか」「お客さま・関連のあるところか」という観点から内容をしっかりと精査した方が良いので、被リンクの営業を行っている業者からの提案に関しては必ずしも受ける必要はありませんが、自ら被リンクを得るために動くのは労力がかかりますので、こういった被リンクを得るために自分の代わりに動いてくれる業者の存在は必ずしも悪いことではないのではないでしょうか。

上記の対応コストの観点から、被リンクの営業代行を利用する場合は「自分の代わりに動いてくれる分の費用」がかかることは留意しておくと良いのではないかと存じます。

被リンクの営業の類似営業?「相互リンクの営業」

相互リンクの営業とは、文字通り、「相互リンクを得るために営業する行為」です。
具体的な手法としては、メール・電話・お問い合わせフォーム・SNSのDMから、お互いのトップページ等に「このリンクテキストで、このリンクを貼ってください」と相手に話をもちかけ、自社のホームページ(Webページ)への被リンクを得る代わりに、相手のホームページのリンクも特定のページに貼ることです。(相互リンクについてご検討くださいで終えるケースもあります)

ただ、この行為は、被リンクの営業とは異なり、「本当に協業または関連のあるホームページ(Webページ)同士なのか」「本当に有益な情報を紹介する」という観点に欠けています。

相互リンクをする場合は「お互いに協業している(プロジェクトとして一緒に事業・サービス・商品開発と販売をしている)か」「お互いに良質なコンテンツを作っているので、双方共に読んで欲しいと思えるか」がポイントとなりますし、ページについても、プロジェクトに関するページや良質なコンテンツのページを指定するか、協業であればHomeに貼る可能性はあれど会社情報のページに貼る方が自然とも言えます。また、ページに関連したリンクテキストについても自然に設定されるはずです。
そのため、「トップページをこのページに貼ってほしい」と一方的に相手に言うのは不自然な状況であると言えます。ましてや、リンク(集)ページを作ってほしいと指定する行為は、リンク(集)ページ自体が利用者が欲しい情報とは言えないので、効果的とは言えません。

このような営業が来た場合は、「本当にお互いにとって有益な情報を共有できるのか」という観点だけではなく、「お互いに協業できるか関連があるかどうか」の観点から内容をしっかりと精査するように、お気をつけください。

2.良質なSEO業者の選び方は「悪質なSEO業者に当てはまらず、自身の目的・目標に合わせてサポート・対応してくれる業者を選ぶ」こと!

SEO業者を利用したい、その動機は何でしょうか?
ホームページの流入数アップが目的ですか? それとも、ホームページの売上アップが目的ですか?

最終的にホームページで成果を出したいという希望があるのなら、ただ単に検索順位の上位を目指すのではなく、ホームページの目標の達成のために対応する具体的なサポートが必要になります。
SEO業者を利用して後悔しないためには、悪質なSEO業者に当てはまらず、自身の目的・目標に合わせてサポート・対応している業者を選ぶことがポイントです。

自身の目的・目標に合わせて、次の「良質なSEO業者の具体的な特徴」を依頼先の参考にしていただければ幸いです。

良質なSEO業者の具体的な特徴

1.作業内容の透明性が高い業者は信頼性が高いと判断できる

SEO(検索エンジン最適化)にはSEM(検索エンジンマーケティング)が欠かせません。そのため、きちんとSEOの計画を立てて計画に対する説明をした(共有して)取り組む必要があります。そして、SEOは確実な施策とは言い切れないものであるため、SEOのメリット・デメリットもあります。
そのため、きちんと説明しているところは良質なSEO業者として相談する価値はあると考えてよいかと存じます。

また、こういう業者であれば、きちんと分かりやすい形でレポートを作成して共有してくれますし、コミュニケーション頻度も希望通りの提案をしてくれるはずです。

2.Googleなどの検索エンジンの公式情報を引用して説明してくれる業者は信頼性が高いと判断できる(他競合他社でも、良質な記事であれば引用して説明する場合はある)

良質なSEO業者ほど、検索エンジンの公式情報または関連する情報のアンテナを張っていて、常に最新の情報を手に入れる行動をしています。だからこそ、根拠のある説明として引用して説明することも。

自社(自身)の発信している記事やWebページの情報で説明することもあり得ますが、SEOに真剣に向き合い取り組んでいるからこそ、参考情報の引用や参考文献の紹介は大事なものであると認識しているはずなので、もし、情報共有があったときは、このような情報ページについてのURLやリンクが貼られているか、公式情報を見ていることを言及しているかを確認してみてください。

3.(検索順位の向上が目的の場合)目的(目標)につながる検索キーワードの検索順位上位を目指す施策を打つ業者であれば、後悔しにくいと言える

もし、「ホームページにアクセスさえあれば、成果は問題なく出るが、検索結果の検索順位が低くて流入数が増えない」とお困りの場合は、検索順位さえ上げれば流入数が増えて成果アップにもつながる見込みがありますので、検索順位アップを重点的に取り組んでくれるSEO業者に依頼することで、利用する後悔はしにくいと考えられます。

ただ、やみくもに検索キーワードで上位を目指せば良いというものではありませんので、良質なSEO業者は「目的(目標)につながる検索キーワード」に対して検索順位上位を目指す施策を打つはずです。何のキーワードで取り組むのかの説明があるかどうかで判断することをお勧めします。

4.(成果を重視したい・お金の面で損したくない場合)SEOの成果についての一定の保証があるか「達成できなかった場合の返金制度」があるところは費用面で安心できる

成果については確実なものとは言えないことから、「成果を一定または条件付きで保証する」「成果については確実とは言えないからこそ、達成できなかったらお金はいただきません」のような表現をしているSEO業者であれば、相談する価値はあるでしょう。

SEO業者ではなく、WebコンサルティングまたはWebマーケティングに強い業者に依頼した方が良い場合がある

SEO業者は検索順位の向上に対して集中して対応する場合がありますので、ホームページに問題がある場合、SEO業者では、社内/社外で対応できる人員を確保できていない場合もあるため、「ホームページにアクセスがあっても成果につながっていない……」場合は、WebコンサルティングまたはWebマーケティングに強い業者にご相談いただいた方が、対応してもらったときに後悔しにくいと思われます。特に、自身の言語化がうまくできているか自信がない場合はWebコンサルティングに強い業者に依頼した方が良い結果が出せる見込みがあります。

SEO業者ではなく、プログラミング等の技術的な知識や経験がある業者に依頼した方が良い場合がある

「閲覧ユーザーに適した環境でコンテンツを提供したい」という場合、閲覧ユーザーに適した環境でコンテンツを提供できるかどうかは、ホームページのシステムやサーバーのスペックなど、パフォーマンスのところも関係してきますので、プログラミング等の技術的な知識や経験も必要となりますので、こちらの対応までお求めの場合は、SEO業者では、社内/社外で対応できる人員を確保できていない場合もあるため、プログラミング等の技術的な知識や経験がある業者にご相談いただいた方が、対応してもらったときに後悔しにくいと思われます。

ただ、ホームページの制作環境にも左右される要素もありますので、パフォーマンスの改善は必ずしも確約できるわけではない点についてはご留意いただけますと幸いです。
(特に、技術的なアプローチで、パフォーマンス改善やページ表示速度について具体的な対策をノウハウとしてブログ記事にまとめている会社を選ぶことをお勧めします)

この記事を書いた人
「Web研究ナビ研究室」室長(クリエイトアコード)

【屋号・活動名】クリエイトアコード(活動名:夜空きり)
【職業】Web技術サポーター・Webコンテンツサポーター、Webサイト制作者
【Webサイト制作の主な対応範囲】デザイン以外全般(設計、実装:コーディング・プログラミング、運用)
【Webマーケティング・Web集客の主な対応範囲(施策/手法)】SEO、SEMほか(SEO・SEM以外は提案やアドバイスで対応)
【略歴】Webサイト制作とSEO対応歴は10年以上(2014年~)で、2022年5月に独立した個人事業主。メインの提供サービスは、SEO・SEMも含めて総合的に問題点の改善を提案・改修する「ホームページ改善・改修サポート」
【コメント】Webサイト・Webマーケティングに関する経験に基づいた情報発信をします!

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